査定評価
会社に勤めていると、1年に何回か査定評価という最も大事なイベントがあります。
賞与査定では、ボーナスの金額に影響しますし、
昇給査定では、次の給与額に影響します。
社員からの「これだけ頑張りました」というアピールと、
上司からの評価、
そこに実際の会社貢献度を数値化したものと、会社の業績などの要因が合わさって、
「賞与はこれくらいあげてもいいだろう」
「給料はこれくらい上げても赤字にはならないだろう」
という絶妙なラインで給料が上がる事になります。
この査定表でアピールする時に
「自分はこれだけの活躍をしました」
と書くのが、評価をする側も分かりやすくて助かるのですが、時々
「自分は今これをがんばっているんです。」
というのを書く人がいます。
これを評価するのはとても難しいのです。
・本当にそれをがんばっているのか?
・それをがんばった成果はいつ出るのか?
・その費用対効果は?
・それをやる意味はあるの?
・もっと他の事をがんばってよ
これを評価の数値化するのはとても難しいのです。
だから査定の時に
「『頑張ってます』じゃない、結果を出せよ」
と言われたりするので、それはごもっともな意見なのです。
決算報告会で衝撃の一言
しかし先日、以前働いていた会社が決算報告会でこのように言い放ちました。
「新人を育てているので、業績は新人が戦力になるまで待ってください」
上場企業でこんな事を言う企業が、世界中探し回ったところでいるでしょうか?
新卒採用している企業が「新卒育ててるんで」なんて言うでしょうか?
流石にこの発言には
株主・投資家「えっ?」
クライアント「えっ?」
ライバル企業「えっ?」
ってなったのではないでしょうか。
ダブルスタンダード
自分達は社員に
「『頑張ってます』じゃない、結果を出せよ」
と言って、給料を上げないくせに、外部には
「頑張って新人育ててますので、業績はちょっと待ってください」
と言ってしまう。
他者に求める事を、別に自分はやらなくてもいいというルールを、俗にダブルスタンダード、略してダブスタといいます。
他人に厳しく、しかし自分に甘いという事がバレてしまいました。
そして、この発言は誰でも見る事が出来る公共の電波で行われました。
つまり自分のところの社員も見る事が出来ます。
これを聞いた新人達はどんな気持ちでしょう?
「会社の業績が悪いのは、自分が新人だからだ」
と思ってしまうのではないでしょうか。
社会に出るのに選んだ会社の雇い主に、そんなプレッシャーをかけられる、ある意味でブラック企業よりも悪質ではないでしょうか。
業績が悪い事を新人のせいにしてしまう、おそらく世界で唯一の上場企業。
この会社が今後どうなっていくのか、見守っていこうと思います。