会社の価値=時価総額
前の会社の株価がとうとう1万円を割って4桁台に突入しました。
上場する前は
「会社の価値は時価総額だ!時価総額を上げる事が大事なんだ!」
と熱弁をふるっていたのですが、
私が退職した後、昨年見事に上場を果たしましたが、
しかし1年も経たないうちに株価は3分の1以下に。
投資家の皆様はさぞかしぼったくり詐欺に合った気分でしょう。
掲示板では毎日のように阿鼻叫喚の罵詈雑言が飛び交ってます。
そんな中、掲示板に関係者と見られる方の投稿が載っていました。
私たちはロサンゼルスと東京を行き来している小振りの投資家グループです。当社については公開した時から支援しておりました。ピークから5割程度下落した段階でもグループの意見で技術力もあるし社長のご意見もありホールドしておりました。
何度も株価が下落する中でIR責任者のk氏や社長様に投資家への説明会を是非お願いしたい旨嘆願し、先般初めて行っていただきました。ただその中の発言で利益が1000万台しかない状態で技術を磨くために5年ほど待ってほしいと言う発言で考えが一変しました。
どなたかが、おっしゃるように給与はベイカレントが1千万超に対して同社は400万程度です。
技術を専攻すると言う事ですがこのレベルの技術者を集めて教育するには相当時間もかかりますし、クライアントの要望もレベルも上がっています。
財務から成長性、方向性などかなり分析した結果、大変申し訳ありませんが反転し全て処分となりました。社長の低い目標も理解不能です。
そうそう、この会社はそういう会社です。この会社というか、代表がそういう人間なので。
この会社の代表は喋りたがりの人たらしなだけで、「ビジネスとは何か」みたいな事はよく考えますけど、自分等の今やっているビジネスをどうしていきたいのかはビジョンが曖昧なのです。
ざっくりは話せるけど具体性がない、といった感じでしょうか。
だから苦し紛れの発言をしてしまうんです。
投資家達は投資した見返りが少しでも早く返ってくる事を望んでいるのに
「5年待って欲しい」
なんてふざけているにも程があります。
「投資してもらうというのは借金と同じで、利息を付けて返さなければいけないんだ」という危機感がない証拠です。
そもそも
「技術バカに未来はない!」
なんて見出しのビジネス書を出しています、完全に技術バカを見下した発言です。
そんな会社に、能力のある技術者が来てくれるわけないでしょう。
技術バカの血と汗と涙のおかげで、それを使ったビジネスが出来ているのに、その事への感謝もない、自分達は利用する側だとタカをくくっている。
だから技術者が集まらない、研究開発が進まない、新しい利益を生み出さない、という事につながっているのに、その事に気づいていない。
上場するというのは株主に対しても責任が伴うという事
株主の皆様は知らないでしょうね、この会社がどうして上場しようと思ったかという動機を。
普通、上場するときは、伸ばしたいビジネスモデルがあるから、そのアピールをして投資家からお金を投資してもらうんです。
しかしこの会社は新しいビジネスモデルを生み出すための資金集めが目的で上場を計画したのです。
なので、どうやって投資家の皆さんへ還元するかというビジョンが見えないんです。
自分たちの事しか考えてない、
上場したら株主に対しても責任があるんだという意識がない、
それが結果的に投資家が逃げていくという現状につながっているんです。
あらためて「上場するというのはどういう事なのか」という事と向き合えなければ、会社の時価総額はさらに悲惨なものになっていくでしょう。
というより、あらためて「ビジネスとは何か」を考え直すところから始めるべきでしょうね。