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まったく利益が出ない保守契約を結ぶのは狙いがあるから

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安い安い保守契約

製品やシステムをお客様に購入いただいて納品したあと、それに対して保守契約を結ぶ事があります。

例えば家電製品を購入した時に「保険適応期間を延長する」オプションがあったりしますが、それと同じような事です。

保守契約の内容にもよりますが、安ければ月額1万円のようなプランもあります。

そんな安い契約を結んで、もし少しでも保守の作業が発生したらすぐに赤字になってしまいます。

それでも保守契約を結ぼうとするのはちゃんと狙いがあるからなのです。

保守の作業内容

保守の作業は基本的に問い合わせ対応になります、お客様からの電話やメールからの質問に答えたり、場合によってはデータを調査をしたりします。

その作業を契約もしていないのに毎回問い合わせが来るたびに無料でやっていてはすぐに赤字になるので、そこでちゃんと保守という契約にしておくのです。

基本的には日中のみの対応になりますが、例えば24時間体制を要求される事もあるので、その場合は24時間体制にするための増員にかかる人件費を増額したりします。

問い合わせ対応の他にもデータ集計作業や、軽微な改修を契約金額内で作業してあげるというものもあります。

保守契約の金額を超えそうな作業が発生しそうになったら、赤字になってでもお客様の要望に応えようとしなくても、別途追加見積もりで契約という流れになる事が一般的です。

問い合わせ対応や集計作業のみで月額数万円というプランや、それ以上の作業を望まれる場合は作業量に応じて月額で十〜数十万円というプランがあったりします。

しかしいずれにしてもどのプランで契約しようとも金額が安く、保守契約で利益を産む事は困難です。

手厚いサポートでお客様に満足いただくサービスを提供する事は大事ですが、会社が赤字になっては元も子もありません。

それでも保守契約を結ぶのにはどんな理由があるのでしょうか。

保守契約を結ぶ狙い

安くても保守契約を結ぶのはお客様との繋がりを維持するためです。

契約が切れてしまうと、お客様の頭には

「他の会社も利用してみたい」

という選択肢が生まれてしまいます。

例えば契約が切れてしまったお客様に

「お久しぶりです、最近はいかがですか?」

なんて連絡しても

「もう他と契約しているので結構です」

と返されてしまい、以降二度と契約する事はないなんて事があります。

しかし定期的に連絡を取り合う仲になれば、繋がりが維持され、それが新しい契約に繋がる事だってあります。

つまり既存顧客への再営業という営業費を節約出来る事が大きな利点なのです。

また、一度契約した事があるお客様ですから、2回目以降の契約の手続きを簡素化出来るというメリットもあります。

このように金額が安くて利益が出ず、時には赤字になってでも保守契約を結ぶのは、既存顧客との未来への投資でもあるのです。

目先の利益だけを見るのではなく、まだ見えない将来への布石を打っておく行為はとても大事な事です。

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