「世界No.1企業のエンジニア職を紹介します」
マイナビから
「世界No.1企業のエンジニア職を紹介します」
というタイトルの求人メールが来ていたので中を開いてみたら、アデコという人材派遣会社の求人でした。
つまり『自称世界No.1の人材派遣会社』の派遣社員の求人という事です。
よく見ると確かにタイトルは間違った事を書いているわけではありませんが、それでも
「世界No.1企業のエンジニア職を紹介します」
と言われたら、普通は
「特定の分野で世界No.1になった事業があって、その事業を支えているシステムに関わる求人」
だと思うじゃないですか。
しかし蓋を開けてみればただのSES(システム・エンジニアリング・サービス)の求人だったのでがっかりしますよね。
「特定の分野で世界No.1になった会社に派遣してくれる会社の派遣社員の求人」
だったらいいですけど、そんな事は必ずしも叶うわけではない事は誰だって分かります。
求人内容
そして実際に求人を見てみると・・・
https://tenshoku.mynavi.jp/jobinfo-252354-1-8-1/
ここに書かれているどんな綺麗な言葉も信じる事は出来ないですよね。
<キャリアに応じ配属先変更>1~3年で上流等に転換OK
<希望エリア外の転勤なし>ご希望のエリアで長く活躍
<コンプライアンス遵守>年休124日/残業月平均10.8時間
etc…
キャリアを上流に転換できるかも、希望勤務地があるかどうかも、残業の多さも、すべてお客様の案件があるかどうか次第です。
『自称世界No.1』の人材派遣会社だからどんな案件にでもアサイン出来るという自信の表れなのかもしれませんが、それでもそれはやはり自信であって根拠ではありません。
真実は口コミの中に
その証拠に、よく見るような内容の口コミがたくさん寄せられています。
https://en-hyouban.com/company/10006516849/kuchikomi/k/
派遣社員あるあるがたくさん投稿されています。
派遣会社の問題
派遣社員でやっていくうえでずっと改善しない共通の問題があります、それは自分を正統に評価してくれる上司がそばにいないという事です。
数人のチームで派遣されればそのチームのリーダーが上司になりますが、1人単独で派遣されるだってあります。
単独で派遣された場合の自分の評価は、担当営業が派遣先の評価をヒアリングした結果になるので、直接現場での働きっぷりを見ているわけではありません。
人材派遣業者というのはパズルのようなものです、
3人欲しいと言われれば3人、1人欲しいと言われれば1人を、ストックしてある人員から用意して派遣します。
「人が欲しい」という会社はだいたい複数の派遣会社に声をかけているので、せっかくいい案件があってもモタモタしていたら他の会社に先に取られてしまいます。
また社員を派遣させられずに待機させておくと、会社の利益を食いつぶし続けていくことになります。
だから「人が欲しい」という案件を見つけたら、迅速に人員を編成して派遣しなければなりません。
以上の事から派遣社員にいちいち「こういう環境で働きたい」という要望を聞いて、それを叶え続けるのは不可能なのです、これが真実です。
求人要項をよく読んで、
「派遣だな」
「派遣の可能性があるな」
と感じたら、候補からすぐ除外した方がいいです。
それにしてもメッセージがあのタイトルだと、中身を見てしまいたくなりますよね。
ブログでもそうですが、人を惹きつけるために魅力的なタイトルをつける事はとても重要です。
しかし、だからこそ中身を見た時のがっかり感がハンパないんです。