必要なのは学歴か?
新型コロナウイルスへの対応を巡った国会において、学生を支援すべきと主張する蓮舫さんの
「学校を辞めたら高卒になる」
発言に対し、世論から
「高卒ですけどなにか?」
「学歴差別だ」
という物議を出し、発言を謝罪するという一幕がありました。
私も大学に行っていないですし、義務教育は中学までですから、本当の貧困層なら中卒だってあり得るわけです。
逆に優秀な人は在学中から起業し、卒業まで待たずして働き出す人もいます。
「いい大学に入ればいい会社に入れる」といった考え方はもはや過去のものです。
今や名前も知らないような大学が乱雑し、学力よりもポテンシャルが大事だとAO入試なるものを取り入れ、ますます大学生の学力は落ち、大学の価値も下がる一方です。
そんなところに奨学金という名の借金を背負ってまで行く必要があるのかというは甚だ疑問です。
さらに去年から始まった教育の無償化の対象は大学にまで及びました、これ以上大学生を甘やかして本当に優秀な人材は生まれるのでしょうか。
採用する側も考え方が古いまま
しかし採用する側の企業の方も考え方が古いままです。
職務経歴書を持たない学生の採用判断は結局履歴書を見ることと面接しかありません。
履歴書にどんな資格を保有しているかの記載がなければ、もう学歴を見るしかないのです。
大学を卒業していれば「大学入試や卒業に必要な単位を取るというハードルを乗り越えてきている」と判断するし、
大学中退していれば「途中で投げ出したのか」と見られてしまう。
これでは就職に有利な資格の保有を証明出来なければ、「大卒」というステータスが必要になってくるということも現実なのです。
さらに新卒の初任給の設定からも学歴判断と見て取れる部分があります。
例えばこんな感じです。
高卒17万円
短大卒19万円
大卒21万円
もしかしたら大卒よりも短大卒から優秀な子が採用出来るかもしれないのに、学歴で決まってしまっています。
例えば短大卒と大卒でまったく同じ能力の人を採用出来たら、若くて2年も長く働ける方が価値が高いはずですよね。
それでも学歴で初任給が決まっているという事は能力に差があっても同じ価値とみなされてしまう、
だから優秀な学生が外国の企業から「うちなら初任給で40万円出すよ」などと引き抜かれてしまったりするんです。
新卒採用を撤廃すること
この社会を変えるためにはすべての企業が新卒採用をやめ、通年採用方式に切り替える事です。
4月入社と決めつけるのではなく、年間通して数回の募集をする事。
もしくは3月が決算でない会社も増えてきてますから、1年に1回決算期に合わせての募集でもいいかもしれません。
その会社で働くために必要な資格を保有しているか、保有していなければ技術が達しているか試験を実施する事。
そうすれば学歴なんて関係ありません、大卒でも高卒でも中卒でもすべてが平等な扱いを受け、完全に実力主義で評価を決める事が出来ます。
むしろ長く働ける若い方が価値が上がる社会になるかもしれません。
しかしその方が社会を数多く回し、納税も増え、結果的にすべてが改善されていくと思います。
学生を卒業出来るように支援するのではなく、少しでも早く社会に出られる環境作りの方が大事ではないでしょうか。